アメリカ帰りの振袖

少し長い話になります。

先日振袖のクリーニングに来店されたお客様。初々しい雰囲気の娘さん。
どちらかというと、着る機会の限られるはずの振袖を見ると
めずらしくかなりの回数着用されたのか、汚れが目立ちます。
袖付け(袖の元の部分)に目をやると両袖とも激しくほつれていました。
今時、こんなに着た回数を重ねた振袖は舞子さんの物でもなければ見ないほど。

「たくさんお召しになる機会があったんですね♪ これだけ活躍したら振袖も幸せです。」
そうお伝えしたら。
「はい!大活躍してくれました♪」と、元気の良い嬉しそうなお答え。
詳しくお話しを聞くと、昨年秋まで文化交流の派遣先のアメリカの田舎で
たった一人で日本文化の紹介イベントを努力の末開催を成功に導き、
たくさんの友人との絆をおみやげに帰国されたとの事。
振袖はその奮闘の貴重なツールであり、
激しい活動を支えたパートナーにもなっていたのです。

着ることで日本文化を立派に表現してくれた振袖。
彼女が大切に思って手入れに来店してくれたことが嬉しくて嬉しくて
お帰りの際に思わず握手を求めてしまいました。
その握る力の強いこと♪ 見送る後ろ姿もまぶしく見えました。

お預かりした振袖、想いを込めてキレイにリフレッシュさせますよー!
心の中で叫んでいました♪

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